かんのむしLab.

疳のむしについて

いまのお母さんにはギャン泣きと表現するほうがわかりやすいかと思います。
赤ちゃんや子供が原因や意味もなく泣いたりぐずったりすることを、昔から「疳の虫(かんのむし)」と呼んでいました。

原因

洋医学では小児五疳とも言います。急速に発育する乳幼児の精神と身体のアンバランスによって起こる症状を指しています。一方、西洋医学的にいうと,小児の自律神経失調症から起きる神経異常興奮となります。

現代のかんのむし

現代のかんむしとも言えるのがストレスからくるイライラです。入園や入学、環境の変化などにより起こるストレスは、まさに現代のかんむしと言えます。

悩む家族は増えている

いつまでもイライラやぐずりが強かったり、集中力が保てなかったり、落ち着いて座れなかったりする子。また、物事に敏感すぎたり、体幹が弱かったりする子もいます。「疳のむし」に悩む親のなかには、もしかしてうちの子どもは発達に問題があるかも、と思うひとも少なくありません。もし発達障がいと診断されれば、公的なサービスとしての療育を誰でも受けることができます。早期発見すればより適切な対処法がとれます。しかし、相談までの心理的ハードルは高く、悩んでいる家族は増える一方です。

虫切りの神社
山名八幡宮

山名八幡宮は、1175年頃に新田義重の子、山名義範が創建し、以来「安産子育の宮」として讃えられています。

子育て信仰は「虫封じ」(山名八幡宮では「虫切り」と言う)が特に有名で、明治時代に入り上信電鉄が敷設されると遠方からも多くの人が「虫切り鎌のお守り」や虫切りの縁起物「獅子頭」を求めて参拝しました。

現在でも4月15日と10月15日の例大祭は、虫切り子育て縁日として賑わいます。

小児五疳薬
宇津救命丸

小児五疳薬の一つ。小児(3ヶ月~15才未満)のデリケートな体質に合わせて、健胃整腸作用、強壮作用、神経の安定作用などのある8つの自然由来の生薬だけをを配合した一般用医薬品です。

【効果効能】
小児の疳、かんむし、夜泣き、胃腸虚弱、食欲不振など
宇津救命丸の歴史は古く、1597年(慶長2年)、当時下野(現在の栃木県)領主23代目宇都宮国綱の専属の医師として仕えていた宇津権右衛門が創製。大人も子どもも飲める万能薬 金匱救命丸として周囲の人々の健康のために無料で配られていましたが、効き目が評判になり一般向けにも販売されるようになりました。
現代においては子どものストレスが増加し、疳のむし症状に悩む親も増えていることから、宇津救命丸の活用によるお子様の症状の緩和と育児ストレスの軽減が期待できます。

むしと折り合いをつける
発達支援

「子どもの発育や子育ての悩みを公的機関に相談するには心理的ハードルが高い」お母さん達からよく聞く話です。このハードルをもっと下げるために、高崎を中心に革新的な福祉施設を20事業以上展開している「社会福祉法人しんまち元気村」が相談窓口を開設しました。山名八幡宮の境内に位置する児童発達支援事業所「山名ベース」の2階で、元学校教員や保育士に気軽に育児相談ができるスペースを運営しています。もちろん必要であれば療育や発達障がいの専門家も相談に応じます。地域で子どもの「疳のむし」に悩んでいる家族の相談窓口を担い、症状にあった解決方法を広く提案していきます。

子育て支援センターとは

子育て支援センターは、地域の保育園や認定こども園等で未就学児と保護者を対象に育児相談・支援を行うものです。
主に育児相談や、施設を自由に利用できる広場を提供するなどのほか、毎月さまざまなイベントを行っています。

小児はりとは

東洋では古くから鍼が様々な治療に用いられていますが、現代でも疳のむしの治療に鍼を用いることがあります。
”一般的な「鍼」とは異なり、鍼を体に刺さず、専用の鍼具で皮膚をさする、あるいは皮膚にトントンと当てるだけの技法です”
(※小児はり学会HPより)